日本唯一親子三代探偵・代書屋酔いどれの調査事件簿～番外編・アウトレイジな親父その６～
日本唯一、親子三代探偵酔いどれの調査事件簿
皆様、ごきげんよう。
日本唯一、親子三代探偵・行政書士酔いどれです。
しばらくぶり
という事で、アウトレイジな親父シリーズ、始まります。
私がまだ、20代前半の頃です。
仕事も一人前に調査を行って、失敗も少なくなってきた頃
県外に出張があった際に、ホテルも遠く、車中泊を
行っていました。せっかく車中泊をするのですから
キャンピングカーというのは憧れがありました。
勿論、親父も同じ意見で、
「キャンピングカーはええのう」と
出ていたので味を占めた親父は
当時、ポップアップでシートが上がるような車が
レンタルで、キャンピングカーを借りてきて、
自分勝手に「ちょっと出てくる」と言って
ふらりとどこかに行ったりしていました。
此方としては、1級の身体障害者手帳ホルダーですので、
いつ万が一のことを考え、とにかく無事で戻ってくることを
祈っておりました。
そんなキャンピングカー熱が冷めやらぬ親父
レンタルでなくどうしても「自分で所有」という
欲求が顕著に。
私も、ハイエース位のキャンピングカーなら
仕事でも活躍できるし良いなぁと
思っていました。
とある友人から、掘出し物が出たという連絡が。
呉服屋さんが移動販売で使っていた車両を手放すという情報が
直ぐ、現物を見に行くという事でした。
その呉服屋さんに行くと8ナンバーの車両が。
ただ、私は一言
「バス・・やん」
そうです。８ナンバーの車とはいえ
大きさは、普通の路線バスと同じ。
中にお邪魔させていただくと、椅子はありますが、商談用に対面式
お茶を飲めるように湯沸かしポットと流し台
奥に進むと、バスなのに畳が4畳半敷いてありました。
立って室内で着付けが出来るほどのスペース。
親父はたいそう気に入り、そこの社長さんに
その場で直接交渉となりました。
そこからが親父の突破力は半端ありませんでした。
親父は時代の先を読むのは長けていました。
これからの時代は広告宣伝の時代だ
今はラッピングバスやトラックで全面広告は当たり前ですが、
昔はそのような技術も無く、一度白色に塗装して再度塗装
直接バスの車体に文字を書いていくという
手間のかかる作業に。
バスも整備工場に入庫して、車内で快適に過ごせるよう、
冷蔵庫、ガス台、クッションの増設
バスの代金と後に付随するような諸々の諸費を
考えたら、正直新車のキャンピングカーを
買えるのではないか？と送られてくる請求書を見ながらも
自分の夢に突き進む親父に逆らうわけにはいかず、
着々と外装の塗装を進めました。
バスの側面にはでかでかと交通安全の標語
いくら8ナンバーで普通免許で運転できます。といっても
バスですから、大型免許があった方がいい。
という事で、親父が
「お前、大型免許取れ」
という事で、自動車学校に通う事に。おまけに大型二輪も
持っとけという始末。会社負担ですが、その頃は給与自体も
ありませんでしたから、給与と相殺という貰ってもいない
帳簿上でのつじつま合わせでした。
全く今の業務に役には立っていません。
当時はそのようなバスは、右〇街宣車か移動販売車
位しかありませんでしたので、町内では異彩を放ちまくり
異様な雰囲気ではありました。
若手が運転して、助手席側に反社風のいかつい人が
酒を飲みながら座ってるのですから（笑）
まぁ、警察署の前や交通安全協会さんが横をすれ違うと
「ご苦労様です。」とスピーカー越しに呼びかけてもらい
調子に乗って親父が敬礼なんぞをするのが快感だったようです。
ただ、尾行調査をするには目立ちすぎるので
何度も言いますが普通車クラスの車だったら
今でも大事に乗っていたかもしれません。
そのようなDNAを継いでいるので
昨今のキャンピングカーブームをみると
何だかうずいちゃうんですよね。
TVを見ていて
年齢重ねていつかはキャンピングカーで
旅行でもしたいなぁ。と母親の前で呟いたら
「キャンピングカーとか、お父さんと一緒やわぁ」
間髪入れずに眉間をしかめたのは
言うまでもありません。
そこまでの決断力と財政力を持ち合わせていませんので
レンタルで借りるのが関の山でしょうか。（笑）
でも、借りたら欲しくなるんだろうなぁ・・・
あの親父のDNAでしょうから。
それでは皆様、今日も良い一日を！
日本唯一親子三代探偵・行政書士 酔いどれ