日本唯一親子三代探偵・代書屋酔いどれの調査事件簿~あの子はどうしているのやらその4~
【酔いどれラボ・探偵事件簿】
日本唯一、親子三代探偵酔いどれの調査事件簿
皆様、ごきげんよう。
日本唯一、親子三代探偵・代書屋酔いどれです。
今回は家出人捜索調査の続き・完結編です。
今までの概略・・
依頼者は父親です。
息子さんが行方知らずになり、探して欲しいとの
御依頼でした。
息子さんは、ギャンブルにのめりこみ。
消費者金融、闇金からも借り入れ
不当な取り立て方法で追い詰められた上
離婚した子どもにも養育費を支払う事も出来ず
行方知らずとなりました。
家出人捜索調査
開始早々のしかも3分で発見という事態に
直ちに、依頼者である父親に電話連絡を入れます。
では、今回へ。。
着替えを済ませた私は、ちょうど手元にあった
GPSを手に取り、防水加工を済ませた後
周囲を伺いつつ、車両の後方に向かい、
GPSを車体にセットしました。本来ならばご依頼者に
お願いするのが基本なのですが、電話で
所有者(父親)に承諾を頂いたので、問題は
無いと判断。(緊急措置という事で・・)
それから5分位して、覆面パトらしき車両が。
私はハザードランプを付けて会釈を。
離れたところに覆面パトが止まり、中から若い
男性が二人。
手帳を確認し、ここで探偵・行政書士の
名刺を渡して経緯を説明します。
二人が中に入っていくのかと思いきや、一人が車両で待機
するというので、私ともう一人の私服刑事で
パチンコ店店内に潜入して、
面通し(対象者・息子の確認)を
行う事になりました。
スマホ内に撮影していた対象者である
息子の写真を見せ店内に。
すると、刑事が私の所にやってきて、
「岸和田さん、あのシマに座っている男性と違いますか?」
私もその場所に移動し、確認しましたが
どうも別人っぽい。
似てはいるのですが、振り向いたときに
顔にある特徴がありませんでした。
「刑事さん、違いますわ」
私はそう言い、違うシマに。
広い店内ですが、
刑事よりに先に発見しました。(笑)
急いで、私服刑事さんの場所に駆け付けます。
私。「対象者発見しました」
刑事さん、「あ、そうですか。どのシマに?」
一緒に向かい、位置を示すと、
「そうですかねぇ・・?」と
私は、「ほら、メガネかけてるでしょ?
この写真と同じ、フレームが一緒だし、
髪の毛はぼさぼさですが、間違いないと思います。」
刑事さんが、
「じゃあ、任意で声掛けますんで、
岸和田さんは離れておいて下さい」
私はトイレに駆け込み、
我慢していた小用を済ませ、
外に出ると刑事さんと息子が、
話し合っていました。
急いで車内に戻り、パチンコ店入口で
立ち話をしている
息子さんの姿を撮影した後、
二人が覆面パトの方に歩いていきます。
もう一人車の所で待機していた
刑事が、
「岸和田さん、息子さんは
今から署に同行してもらうようになりました。」
対象の車はここに置いていきます。
仕事が終わった~。と思いきや
「岸和田さんも大変申し訳ないですが、
父親が引き取りに見えるまで
署に来てもらえませんか?」
え?
午後からは予定が入っていたので、
多少焦りつつも
覆面パトの後方を一緒に走行。
やがて警察署に入りました。
息子さんはそのまま、二人の刑事と
一緒に奥の室内へ。
警察署に入っていく後ろ姿を
撮影します。
私はロビーで依頼者の父親が来るのを
待っています。
その間、電話をしながら、
父親に場所変更を伝え
30分後に父親の車両が到着。
受付に声をかけ、刑事が父親に書類を
作成し、ここで私は解散となりました。
その後、予定を済ませた後、再び着信が
先ほど警察署で別れた父親からでした。
息子は警察署で引き渡しを受けた後、
昼食を取った後、実家に「今日は」戻らない
「今日は夜勤があるから無理だ。」
という事でした。
パチンコ店に置いてある車を取りに行った後
私にどうしたらいいのか尋ねて来ました。
私は一旦事務所に戻り、父親も遅れて
事務所へ。
取り付けたままにしておいた
GPSが役に立ちました。
とりあえずは車の行動パターンが
分かりますし
どこに寝泊まりしているのか?は
判明出来ます。
私は、「検索間隔を決めて、
パチンコ店から
何時に動き出すか
見ておきましょう。」と告げ、
外す予定にしていた機材、
新たにGPS機材レンタルの
契約書を締結。
やがて、そのパチンコ店より
車両が動き出したのは閉店間際。
そのまま息子が言っていた通りに、
夜勤でも行くのかと
思いきや、インターネットカフェへ直行。
父親にまた、嘘をついていました。
翌日も朝からパチンコ店に。
その日軍資金が尽きたのでしょうか?
実家に戻る記録が確認出来ました。
戻ってきたら、稲刈りの手伝いでもさせると
言っていたので、恐らく手伝って
いるのでしょう。
数日後、再び父親から電話が。
「今日は、雨が降っているので
朝飯食べてハローワークに行くと
言って出たのですが、
地元のハローワークに車が
止まっていなかったんです
今どこに行っているか、
確認できますか?」
PCを開いて、現在位置を確認すると、
実家から100キロ離れた
場所にあるパチンコ店に。
「(´Д`)はぁ?」
直ぐ父親に電話連絡。
息子も、地元や近場のパチンコ店だと
また警察の厄介になると思ったのか、
あえて100キロ以上離れた場所に移動して
警戒しつつも、遊技しているのでしょうか?
私は精神科医でないので断定はできませんが
恐らくギャンブル依存症かと。
ここからは家族・親族のサポートと医療行為が
必要になって来るのかな?と
伝えました。
機材を取り付けてから2週間後、父親から電話
「息子が実家を出て行くというので
もう機材を取り外して頂けないでしょうか?」
と連絡がありました。
父親が、機材設置されている
車両を運転して
事務所にやってきました。
後部座席を見ると、
大きなボストンバッグが
2つ、置かれています。
父親は以前お会いした時より、
やつれた表情。
「もう、私たちの手に負えません。
専門の病院が県外にあるから、
病院に行こうと言っても聞かない。
酒飲んでは家内に手を上げるし、
毎日ガソリン代をせびってくる。
どうせパチンコ代に消えてるだろうし、
今日昼から出て行くというので、
また岸和田さんに迷惑をおかけ
するかと思い、機材を取り外して下さい
もう悪さをして警察の厄介になっても
仕方ない。
本当に親子の縁を切りたい・・」
少し涙ぐんでいました。
私はかける言葉も無く、機材を取り外して
調査終了となりました。
息子さんには、現実を直視して
逃げずに様々な事に向き合ってほしいなと
思っています。
親の心、子知らず。
それでは皆様、今日も良い一日を!
日本唯一
親子三代探偵・代書屋酔いどれ