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日本唯一、親子三代探偵・行政書士キシワダの調査事件簿~修羅場☆ラ☆バンバその2~

   

日本唯一、親子三代探偵キシワダの調査事件簿

皆様、ごきげんよう。

日本唯一、親子三代探偵・行政書士キシワダです。

今日は高速バス車内で綴っております。

親父シリーズはまだまだあるのですが

少しは事件簿的な事を書かないとリアリティーが無いので

実際に起こった出来事を。

振り返ってみれば、いろんな出来事がありました。

それでは本編に。

前回は、ご依頼者様がやっちまった案件を綴りました。

今回は、恐らく、というかほとんどの方が経験されていないと思います。

「私、修羅場で刺されました。」

別に、太陽にほえてなんかいませんよ。(笑)

酒場のネタに話す鉄板ネタ(いや、実際に起きた事)

何で、その様な経緯になったのか、文字起こしてみようと思います。

あれは私が19歳の頃でした。奥さんからの依頼です。

旦那の浮気調査で1週間ほど調査を行いました。

調査期間中、1度だけ、愛人宅に向かった姿を抑えることが

出来ました。それで、一度報告して終わりました。

ラブホテルとは異なり、一般家庭に入った場合は

複数回出入りを抑えた方が、証拠能力が高くなります。

予算の関係で、今回は終わり。と言われましたが

1週間も経たずに「再調査をお願い致します。」とその奥さんから連絡が。。

当時、親父と一緒に契約現場に立ち会っていましたので

親父が、「どうして再調査に?予算が厳しかったのでは」

と尋ねると。その奥さんは

「実家に報告書を持って行って、母親から資金を借りた」

との事でした。

で、2回目の調査。今回は愛人宅が判明しているので、調査開始時間に女性宅にて

待機。仕事終わりに旦那が来るというのは、前回の調査で判明済み。案外楽な方の案件です

旦那は会社への出勤はバイクを利用しており、勿論愛人宅にもバイクで通っています。

ヘルメットをシート横に付け

浮かれた様子で愛人宅に入っていく姿を押さえます。

3時間半くらいでしょうか。部屋のドアが開き、愛人と旦那が玄関先に出て名残惜しい

雰囲気で階段を下りています。

二人がバイクの所まで来て、旦那が愛人にキスしています。

ファインダー越しに、撮影されているとも知らず・・。

もう一回、同じように旦那が女性宅にやってきて逢瀬を楽しむ姿を撮影。

前回の調査と併せて、出入りを三回押さえましたので、言い逃れは出来ません。

例え、友人と旦那が言おうとも、キスする瞬間を押さえておりますので普通の

関係ではない事は明らか。

明らかに裁判でも、友人の線を越えてるよねと言わんばかり(笑)・・

4回目の張り込みです。毎度のようにバイクで旦那がやってきました。

夕食時です。今日も22時か23時には終わるだろう。。

そう思いながら入りを撮影。待機していると、携帯が着信。

親父が繫華街で飲みに行ってましたので私が電話の応対です。

着信ボタンを押すと、今張り込んでいる奥さんから。

「○○さんですか?」。当時私は違う名前で呼ばれておりました。

親父と、私。同じ姓ですので、どっちかややこしくなるからです。

私「はい。○○です。」

依「うちの件で張り込まれているのですか?」

私「そうです。」

依「旦那、まだ帰ってこないのですが、女の所ですか?」

私「は・・。い。」

依「○○さん、悔しい・・。電話口から嗚咽が。

もう我慢出来ません。私が行くまでそこに居てください!!」

私、「ちょ、ちょっと奥さん。ダメだっ・・」

受話器からプープー音。

私は親父に連絡を取りました。

「留守番電話に・・」電話。繋がりません。

判断が出来ぬまま、時間が過ぎました。奥さんが運転する四輪自動車が

愛人宅に到着。

そのまま、旦那のバイクに突撃します。

「ガシャン!」バイクが倒れる音が駐車場に響きます。

エンジンをかけたまま、運転席から奥さんが下りてきました。

階段を駆け上がる奥さんをファインダーで覗くと

左手にキラリと光るものが。

果物ナイフを握って、愛人宅に向かっています。

「うおっ」

まだその頃は身軽だった私、慌てて奥さんのそばに急行します。

奥さんは愛人宅ドアを叩いて、「出てこい!いるのはわかってるんや」

「この馬鹿野郎!」「出てこ~~い!!」。

私は、「奥さん。ダメだって!」

うるさ~い!

私が前に回ると、私の手に奥さんの果物ナイフが

「グスッ」(驚)

「痛いっ」

私は大声で、叫びました。

そこで、我に返った奥さん。その瞬間を見逃しませんでした。

私は、奥さんの手首を叩き、血の付いた果物ナイフを蹴り飛ばしました。

ヵ~ン。響く音。するとです。

愛人宅から白のTシャツを着た旦那が出てきました。

「なんかお前!なにしとるんや。」奥さんは旦那に罵詈雑言を言い放っています。

半狂乱の奥さんと、手より血を流した私と、ブチ切れ旦那。

カオスな廊下です。(笑)

私は取り合えず奥さんを突き飛ばし、旦那との距離を保ちました。

旦那は奥さんに向かおうとしているので、私は旦那のシャツを掴んで

対落としをかけ、時間を稼ぎます。

無我夢中とはこの事。

「なんかお前、離せや!」

流血しながらも、旦那をブロックしています。

「旦那さん、やめなって」

「うるせぇ!離せや!」

旦那のシャツに私の血痕が付くのもお構いなしに止めに入ってます。

やがて、パトカーが。

警官が到着の後、三者に分けられて取り調べられ、私は

止血処置を行われたのち、パトカーの後部座席に乗せられ警察署へ任意同行

事情聴取です。

2時間ほどでしょうか。酒臭い息をした親父が警察署に。

私を引取りに来ました。

親父は警官に頭を下げています

親父も別の部屋に呼ばれ、暫くすると私のいた部屋に。

タクシーに乗って親父が一言

「お前、いらん事したな」

私は「いや、目の前に刃物持って刃傷事件が起こりそうなのに

止めたらいかんの?」

親父は「感情に走ったらなぁ、この仕事はいかんのや。常に冷静に、

そん時になんで110番通報せんかった。取っ組み合いして、

痛い目を見たのはお前やないか。」

今となってそう考えると、そうだったのかもしれません。

「今回はあくまでも夫婦喧嘩。お前が怪我したのも自分の不注意。奥さんに

前科前歴はつけられんやろ。」

後日、奥さんと奥さんのご両親が事務所に籠盛りを持って謝罪に訪れました。

奥さん、子供を連れ、あの日以降実家に住んでいるそうです。

旦那、後日談があり、奥さんの実家に詰め掛け、息子に合わせろ、合わせないとの応酬

立腹した旦那は実家の窓ガラスを割って入ってこようとしたところ、警察に現行犯逮捕

されたそう(今なら完全にストーカー規制法でアウトですね。)

今でも、その愛人の住んで居たアパートの前を通るたびに、あの時の出来事を

思い出します。

それ以来、当社の案件について、依頼者には全ての調査が終わってから

報告を行うようになりました。

そういった苦い経験を積み重ねての今

良識ある読者様は、くれぐれも火遊びにはお気をつけて(笑)

それでは皆様、今日も良い一日を!

日本唯一親子三代探偵・行政書士 キシワダ

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