日本唯一親子三代探偵キシワダの探偵事件簿~たまには行政書士ネタをぶっこむよ~
【日本唯一、親子三代探偵・行政書士キシワダの調査事件簿~】
~職務上請求書の取り扱いは気を付けよう~
皆様、ごきげんよう。
日本唯一親子三代探偵・行政書士キシワダです。
これをご覧の方々は行政書士さんか、
開業準備中の方が大半だと思います。
今回は職務上請求書についての書き込みです。
士業の方はお分かりかと思いますが
普通の方にとっては耳慣れない言葉。
例えば、市役所で皆さんは戸籍謄本や
住民票を請求することが
あると思います。
この住民票や戸籍謄本ですが、本人や直系親族
(自分から見て繋がりが強い両親や祖父母)
しか基本は入手することが出来ません。
しかし、弁護士さんを筆頭に司法書士さんや税理士さん
そして行政書士も戸籍謄本や住民票を入手することが
できるのです。
民事(市民法務)系で使うことが大半の職務上請求書。
8士業に認められた特権でもあります。
利用頻度は行政書士では相続業務での割合が高く、
相続のご依頼があったとします。
ご自身で相続手続きをしようと思っても、
市役所に行き、理由を説明しても、他の人の戸籍が入手できない
→手続きが進まない→プロに頼むしかない。
の流れで、行政書士をはじめとする士業にご依頼が
あるわけですが、中には業務外でご利用されると
いったケースがあります。
本来はありました。と書きたいところなのですが、
まだまだ不正請求は残っており、
需要があれば、供給もある。というのが実情です。
内容を知らない方のために昔話を
今から十数年前、「プライム事件」というのがありました。
東京の探偵会社と愛知県にあった会社(情報屋)が
日本全国の調査会社を相手に、戸籍謄本・住民票の入手を代行したり
車両ナンバーから住所割り出し・転居先捜索・
携帯電話番号から住所氏名割り出し・
サラ金からの借り入れ状況・職歴等々、
そこの会社に依頼すれば何でも調べてくれるという、
今となっては信じられない会社でした。
そこに目を付けたのが暴力団。
愛知県警の暴力団担当の戸籍謄本を入手して、
担当者の家族構成を把握。
操作中止の脅迫電話を行ったそうです。
そこから愛知県警が執念の捜査で、
情報屋から仕入れた事を突き止め、
情報屋に家宅捜索が入りました。
戸籍や住民票は行政書士・司法書士ルート
(職務上請求書を偽造し、月30~35万で名義貸し)
車両ナンバーは警察官・陸運職員ルート、
サラ金リストはサラ金ルート、
職歴はハローワーク職員ルート
携帯電話は各キャリアの店員ルートと
いったように芋づる式に逮捕されました。
その情報屋の売上は5年間で12億円あったとされています。
そこから、各市町村は教訓として、
本人確認の徹底と、本人通知制度の普及を急速に、
推し進めました。
しかし、まだ悪用する輩はいて、最近で新聞に載った事例で
九州・長崎県の自称探偵が、本人になりすまして住民票を請求し、
逮捕されるといった事例がありました。
その自称探偵は戸籍謄本1通で5.4万円を
調査会社に請求していたようです。
本人通知制度に登録していた市民から、
戸籍を不正に請求されたといった事で発覚しました。
実際、今でも非通知で
「キシワダ社長~。社長の会社は戸籍取れますよね?
だって、行政書士さんで探偵だから、
戸籍、何とか工面出来ませんか?」とかかってきます。
もちろん、私は行政書士ですから戸籍は取れます。
電話口でもそういいます。
そのあとに私は、
「使途目的は何ですか?」と
切り返します。
たいていは、「いやぁ結婚調査で・・」
と話すと、「スイマセン。そういった案件は
お受けできません。地元会から一番マーク
されていますので
(実際、役員さんから不正利用するなよ~と
日頃から御指導)」
とお伝えしてガチャ切りします。
全国4万人超の行政書士さんに迷惑を
かけるわけにはいきませんし、
何よりも苦労して取得した行政書士資格、
そんな事で手を出してしまえば
廃業まっしぐら(笑)。
特に開業間もない先生が、
安易に請求してくれるからと、
狙われています。
業種が変われば
「職務上請求書はプラチナペーパー」
だということを理解し、コンプライアンスを守って
盗難・紛失・悪用されないよう最善の注意を払って
ほしいと思います。
ちなみに、毎月の会報誌で見るのは
処分者のページ(笑)
ここに載らないように日々精進致します
<m(__)m>
あ、職務上請求書、元号変更しなきゃ
それでは皆様、今日も良い一日を!
日本唯一親子三代探偵・行政書士 キシワダ